中国地方と岡山県


中国地方とは、広島県岡山県山口県島根県鳥取県の5県を言います。
大阪の実家に住んでいたときは、近畿2府4県(大阪府京都府兵庫県
奈良県和歌山県滋賀県)は一つのまとまりのように感じていました。


「まとまり」と簡単に書いても、イマイチ意味が分からないと思うので、
具体的に書いていきます。


大阪を中心とすると、近畿地方のどの府県にも電車で1時間以内に着くこと
ができるため、どの府県からも大阪への通勤圏になってましたし、
民放のテレビは大阪のテレビ局が2府4県に向けて同じ放送をしています。
県境は存在するけれども、「近畿は一つ」というような、目に見えない連帯感を
感じていました。


岡山に来たとき、中国地方も同じような雰囲気で、まとまりがあるのだろう、
と思っていました。例えば、中国地方唯一の球団である広島カープのファン
が多かったり、何かしら同じ心のよりどころのようなものがあると、想像
していました。


ところが、中国地方は各県がバラバラ・・・。メーンバンクも読まれている
新聞も違う・・・。応援する球団も県によってバラバラ・・・。近畿地方では、
どの府県も阪神タイガースが多数を占めるのに。。。


実際、住んでみて同じ中国地方と言いながら、広島県岡山県は交流があまり
無いし、山口県は海の向こうの福岡県と仲が良い状態。岡山県も海の向こうの
香川県と比較的仲が良いです。
山陰の島根県鳥取県は民放テレビ局も同じなので、比較的一体的な雰囲気が
しますが、山陽の岡山、広島とは間に山があるため、あまり交流がありません。


NHKのニュースで、中国地方のニュースとして、広島放送局からニュースが
流れることがありますが、あまり郷土のニュース!という馴染みがありません。
岡山放送局からもニュースを流すので、余計にそう思うのかもしれませんが。


中国地方に一体感が無いのは、近畿地方と比較して交通整備がされていないこと、
中央に中国山地があって都市が分散していること、九州や四国と違って一つの島
では無いことも、地域という枠を意識しづらいのかもしれません。


そのため、中国地方では、近畿地方以上に、県境の存在が大きく感じられます。
大阪府北部や、関東地方全域は都市化が進んで、県境の存在意義が感じにくい
地域がありますが、中国地方では県境を越えると、言葉や文化が劇的に変わるので、
別世界に行くような錯覚に陥ります。


今、道州制の議論がなされていますが、日本各地でも地域のまとまりの
意識がこれだけ違うのに、本当に上手くいくのかなぁと危惧してしまいます。


岡山県中四国州の州都になると県で言っているのですが、どうなるのでしょうかね。