道の愛称


大阪の郊外で生まれ育った私ですが、両親や祖母が大阪市内出身だったので、
よく大阪の街へ連れて行かれました。そのうち、両親や祖母は私にこう言い
ました。


「大阪の道は、"筋"と"通"がある。筋は、御堂筋とか谷町筋というように南北
 の道の名前、通は、千日前通や本町通というように東西の道の名前。」


筋も通も、どっちも道の名前に聞こえるけど、確かにこう分類されていると
分かりやすいな、と子供心に思っていました。


大学生になって京都まで毎日通うことになったのですが、京都は東西も南北も
○○"通"。それぞれの通りの交点がいわば地名のようになっています。


河原町通丸太町通の交差点は、河原町丸太町。当時へりくつ野郎だった私は、
「ほんなら、河原町って言う町と丸太町って言う町は、いったいどこにあるの?」
と答えの無い問いをしておりました(笑)。
でも、この通り名のついた場所に住むというのは、京都の人の一種のステータス
で、私も通り名の住所に住んでいた友達をうらやましく思ったものです。


岡山の町を見てみると、「市役所筋」「柳川筋」「桃太郎大通り」「県庁通り」
「あくら通り」おっと!大阪と同じく、南北が"筋"で東西が"通り"(大阪や
京都と違って送りがなの「り」が付く)と呼ばれているではありませんか。
気づいたときは妙な親近感があって嬉しくなってしまいました。


総社市でも、"筋"、"通り"の道路愛称を付けているようです。


http://www.city.okayama.okayama.jp/toshi/dokan/aisho/index.html
↑ここのページを見ると、行政主体で昭和59年から道路に愛称をつけ始めてい
るようですが、地元で元々呼ばれていた愛称も含まれていたのかは、私には
よく分かりません。。。