日本最低をめざすバス会社


岡山は日本でも有数のバス激戦区の町です。岡山駅天満屋の間は、
バスだけで渋滞しているんじゃないかと思うくらい、バスが走りまくっています。
岡山駅に乗り入れる主なバス会社だけでも、岡電、両備、下電、中鉄、宇野
と五社もあり、それぞれが少ないパイを奪い合っているような感じです。


その中でも、いかにも規模の小さそうなのが、通称「宇野バス」。。。
宇野自動車という会社が運行しているバスです。大正7年に岡山〜備前
を走るバス会社を岡山県で初めて創業しました。ちなみに、宇野というのは、
玉野市にある地名ではなく、宇野さんが創業したからです。今も、会社は
宇野さん一族が経営しています。


元々が備前市岡山市を結んでいたバス会社なので、岡山市から北東方向
にバスが運行されています。


この会社のホームページ http://www.unobus.co.jp/index.html を見ると、
「日本最低をめざすバス会社」と書かれています。これは、宇野バスは、
日本最低の運賃をめざしていると言うことなんです。


宇野バスに乗ってみると分かるのですが、料金があまり上がりません。
そういえば、岡山駅天満屋間で、最初にバス運賃を100円に値下げしたのも
この会社でした。
現状の運賃は、対キロ区間制運賃の基準賃率は1キロあたり23円20銭で、
鹿児島市営バス長崎自動車に次いで全国で3番目に安いそうです。


宇野バスが評価できるのは、安いにもかかわらず設備も整えているところです。
例えば、岡山で唯一バスロケーションシステムというバス接近案内装置を備えた
バス停を設置していたり、昔はバスの耐用年数を短くしていたので、常にほぼ
新車状態でした。(今は、法律で新車はノンステップバスと決まっているそう
なのですが、宇野バスはノンステップバスは座席数減になり乗客サービスが低下
すると考えているため、新車投入は現在見送られているそうです。この辺りも
独自のサービス精神を感じます。)


結構頑張っているのにな、と思うのに、現状に満足しないで、
日本最低の運賃を目指す宇野バス・・・。
こんな岡山にも、なかなか面白い会社があります。