岡山市の学校司書


私は、本が嫌いでした。夏休みの宿題には読書感想文がありましたよね。
読書感想文を書くための読書が苦痛で苦痛で・・・。中学生くらいまでは、
活字の本を面白いと思ったことは、ほとんどありませんでした。


岡山市内の公立小中学校には、全校「学校司書」が配置されています。
教職員は県の職員なのだそうですが、学校司書は、岡山市の職員
になります。


学校司書は、教員の傍ら図書館でも作業をする「司書教諭」とは異なり、
常時、学校図書館において本の専門職として働かれています。


岡山市民には、学校図書館に「司書の先生」がいるのは当たり前だと
思われているのですが、全国的に、学校司書は、ほとんど配備されて
いません。


私の育った大阪府の片田舎では、小中学校とも司書の先生はいませんでした。
また、中学校は荒れていたこともあり、1年生の頃は図書館閉鎖、2年生
からでも、昼休みのみ開館といった有様でした。


専門の職員がいなかったため、新着の図書があっても、どのような本
なのか解説してくれる人がいない。図書館で調べ物学習をしようとしても、
蔵書が古く最新の事例が調べられないと、図書館がただの「本のある部屋
状態」になっていました。


学校に蔵書があっても、それらを児童や生徒と結びつける存在が無く、
「最近の子供たちは本を読まない…」ただそう言われ続けたように思います。


岡山市で育つ子どもたちは、司書の先生が9年間も本のサポートをし続けて
くれる環境下にいます。私はその恩恵を受けた訳では無いので、具体的に
この点がよかった!とは書けないのですが、良い環境だなと思います。


私は高校になって、少し本を読むようになったのですが、この頃になって、
読書感想文というものは、自分が好きな本について、人に語ってみたい衝動
から書くものなんだ、とようやく気づきました。


感想文を書くために本を読むなんて、本末転倒だったんですね。小学生の
頃から、本に関するアドバイザーがいたら、もっと違う読書習慣がついたのに
なぁと思うことがあります。


みなさんは、どう思われますか?